日本の中学部活動の現状

 

私は、普段は学生で外部コーチをしているので、スケジュール上毎日部活動に顔を出すのは難しい。

 

 

私は中学の外部コーチとして担当している役割が幾つかある。

 

●スキルコーチン

●フィジカルトレーニン

●ボディケア

●トレーナー(テーピングや応急処置)

 

を担当している。というか勝手にやらせて頂いている。

 

全てに関してプロの先生から教えてもらったことをベースとして生徒には伝えている。

 

 

学生なのでレベル的にはプロには遠く及ばないし、もちろん公立中の部活で給料など支払われることはない。

 

最近はまだ良くて、大会の移動の高速代で1400円が支払われた。

 

本当にボランティアである。

 

 

学生の外部コーチとしては、ある程度の役割は経験させてもらっているのでありがたい。

 

 

だだ、全てを管理できていないのも現状だ。

 

 

私も学生なので本業は学業である。バイトもしているし、相当時間が限られている中ではあるが参加させて頂いている。

 

もちろん自分の余暇などない。

学生で指導者をするというスーパーボランティア精神溢れる若者を本当に尊敬する。

 

まだ私は好きでやってるだけましだが、顧問の先生の大変さは痛感している。

 

私の指導しているチームの顧問の先生はバレーの指導経験がなく、全くの素人。

 

だが責任問題上、土日は必ず部活につかないといけない。

 

部活の休みはテスト期間と週一回月曜日だけ。

普段も生徒対応や、学校のことで忙しい日々。

 

その上、保護者からは「合宿しましょう」と言われる。

(必ず部活単位での行動は顧問の先生の責任になる為、必ず顧問がいなければならない)

 

二回戦で敗退したときは、保護者との飲み会に招かれ

 

「もっとこうするべきだ!」

「コーチと顧問の先生がもっと連携すべき」

 

などと散々言われ、挙げ句の果てには

 

「フォーメーションはこうした方がいい!」

「サーブミスは許すな!」

 

と言った、コーチングの部分まで言われる始末。

 

私も顧問の先生も手一杯なのだ。弱音を吐いているのでは無い。

現実問題、私は学業、顧問は学校のことがメインで、部活動に投下できる時間が少ない中でやっていることを大衆は知らない。

 

いや、知っていてもそれをして当たり前だという文化が本当に顕著である。

 

 

 

 

話はそれるが、そこで思うのが本当に今の親は少しかじってるくらいでモノを言ってくる。これは指導者を目指す人は気をつけてほしい。

 

昔少しバレーをしていたとか、ママさんでバレーをやっている程度の人が口を出してくるのだ。

 

口を出すのはいいが、指導者には指導者なりの哲学と理論がある。それを聞かずに色々と口を出すのはやめてほしいが実際問題、保護者は口を出してくる。

 

私はバレーをかじった程度で心理学、バイオメカニクスコーチングなどの様々な学問を学んだことのない親の言うことは真に受けないが、一応聞くようにはしている。

  

 

中学カテゴリーで指導している指導者の苦労は計り知れない。それに対応する強さが必要だと身にしみて感じた。

 

 

これだけ時間もお金も知識もタダで提供し、投下しているのに文句を言われるのだ。

 

 

 

外部コーチというポジションの私が参加しているだけでも、他の中学のチームに比べれば良い環境で選手は練習をしていると思う。

 

周りを見渡せば、顧問が初心者の先生でコーチも付いていないチームが多い。

 

そのような環境下で「上手くなりたい」と思う選手に、十分なサポートができない歯がゆさを実感している。

 

顧問が意味不明な指導者なら尚更だ。

そのチームで指導者崇拝論を叩き込まれ、無能を隠すため意見が言えないような指導者と出会っても抜けきれない。

 

抜けても所属できるチームがない。だからバレーを続けるには嫌々でも長くて3年間の苦行を強いられる。

 

このような状況を変えたくて、他のチームの選手を私が指導できればと思う。

 

だが、ただでさえ私の受け持っているチームでも、相当な時間が限られている中、他のチームの選手を指導するのは現実的ではない。

 

中学では責任問題があるので、自由に「練習しにおいで」とも言えない。

 

負のスパイラル状態なのである。

 

日本はこのような劣悪な環境下で育成システムを回しているということに危機感を持たなければならない。

 

 

部活と言う名のスーパーボランティア制度を廃止し、指導者の価値を上げるような取り組みがいち早く求められる。 

 

知識は無いが、時間と自己承認欲求の強い指導者が貪っているこの状況を変えなければならない。

 

知識、経験がある若者や周囲の人々を巻き込んで作り上げていかなければならない。

 

 

どうするべきか21の若者は答えを探している。

 

何もできない無力感と、自身のことでいっぱいになりながら今日も進んでいく。

 

 

 

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